Men's column 男性向けコラム
ディップスで大胸筋をくまなく鍛えるコツと正しいトレーニング方法をプロが解説
「ディップスで大胸筋を鍛えることはできる?腕を鍛えるトレーニングじゃないの?」
「ディップスを行っているけど大胸筋に効いている感じがしない…。」
こんな疑問を持っていませんか?
ディップスは、自分の体重を使った自重トレーニングです。自重の中でも負荷が高く、大胸筋や上腕三頭筋など主に上半身を鍛えられます。
ここでは、ディップスで特に大胸筋を鍛えるときのポイントについて以下の内容をお送りします。
- ディップスの特徴
- 大胸筋に効くディップスのトレーニング方法
- ディップスで大胸筋を重点的に鍛えるためのポイント・コツ
読んですぐに始められるよう、ためになる情報を盛り込みました。ぜひ参考にしてください。
目次
ディップスは大胸筋の強化に最適なトレーニング
ディップスは上半身強化に最適なトレーニングです。大胸筋や上腕三頭筋を鍛えられます。
体を上に押し上げる動きのため、特に大胸筋へ効果的。 そのほか、バランスをとる必要があるので三角筋や広背筋、体幹の筋肉も刺激します。
ディップスで鍛えられる筋肉
- 大胸筋
- 上腕三頭筋
- 三角筋
- 広背筋
- 体幹
上半身のスクワットといわれるディップスは、多くの筋肉を使うため、慣れるまでは難しいかもしれません。 ディップスをやるときのポイントやトレーニング方法を知って、効率よく鍛えましょう。
【フォーム解説】大胸筋を圧倒的に鍛えられるディップスの3つの特徴
大胸筋を鍛えるトレーニングとしておすすめのディップスですが、具体的な特徴を3つご紹介します。
- 大胸筋、上腕三頭筋、三角筋に効く
- 自重で負荷がかかる
- 初心者でも取り組みやすい
大胸筋トレーニングのなかでは簡単な動きといわれるディップス。簡単でもしっかり効果がでるワケをまとめました。
【特徴1】大胸筋、上腕三頭筋、三角筋に効く
繰り返しになりますが、ディップスは大胸筋から三角筋と幅広く上半身を鍛えられます。どれも上半身の動きに欠かせない主要な筋肉です。
上半身のうち主要で大きい筋肉を一度に動かせます。 大きい筋肉は鍛えたときの成長が分かりやすいので、モチベーションも高まるでしょう。
ディップスは続けるほどに楽しくなるトレーニングのひとつです。
【特徴2】自重で負荷がかかる
ディップスでは基本的に全体重が自分の負荷になります。自分の体すべてを重りにするので、負荷の高いトレーニングです。
トレーニングの負荷が高いと、筋肉への刺激が強くしっかり鍛えられます。 自重に慣れてきたら、ダンベルなど物理的な重りを加えてさらに負荷を増してもOKです。
ディップスは全ての体重が負荷となります。自重のなかでもかなり高負荷なトレーニングだと言えるでしょう。
【特徴3】初心者でも取り組みやすい
ディップスは動きがシンプルなため、初心者でも気軽にはじめられます。 自分の体を重りにした上下運動のため、ケガのリスクは最小限です。
たとえば、高負荷なトレーニングにバーベルやダンベルを使った種目がありますが、場合によっては怪我をしてしまうリスクも考えられます。
ディップスは高負荷でありながら、負荷となるのは自分の体重だけなので安全に行えます。
腰に重りをつけて負荷を増す方法もありますが、しんどいと思ったら床に足をつければいいのでケガのリスクは少ないです。
シンプルな動きで安全性の高いディップスは、初心者でも始めやすい高負荷トレーニングといえます。
【最強のメニューであるワケ】ディップスで得られる3つのメリット
ディップスは、上半身をまんべんなく鍛えられるため体にとって嬉しいメリットがいくつかあります。ここでは、体に深く関わる3つのメリットについて解説します。
- 上半身が大きくなる
- 代謝アップ
- 体幹強化にもつながる
ディップスの効果は外面だけではなく、内面的にも大きく影響しますので、ぜひ実践してみましょう。
【メリット1】上半身が大きくなる
ディップスは上半身を鍛える動きです。続けることで上半身の筋肉が大きくなり、その結果男性はたくましい体つきに、女性はメリハリのある美しい体になります。
上半身が大きくなって体つきがしっかりすると服もより似合うようになるでしょう。このように、ディップスは見た目・スタイルの改善に大きく役立ちます。
【メリット2】代謝アップ
ディップスが上半身の強化になることはお伝えした通りです。上半身を鍛えると筋肉量が増え、その分エネルギーも多く消費するようになります。
そして、エネルギーの消費量を表したのが基礎代謝です。 基礎代謝が高いと脂肪が燃えやすく、太りにくい体といえます。
ディップスで上半身を鍛えることで代謝が上がるので、引き締まった体を手に入れられます。
【メリット3】体幹強化にもつながる
体幹とは、体の軸を指します。
ディップスは、自分の体すべてを重りにする運動。筋肉を使って全身をバランス良く支えなければならないため、自然と体の軸が安定させられるようになります。
さらに、体の軸が安定すると、正しく筋肉を使えるので効果的に鍛えられます。
ディップスは、前述した通り体の軸を安定させて負荷をかけつつ鍛える動きです。ディップスを行うことで体が安定するので、体幹の強化にも効果的といえます。
【部位ごと】大胸筋に効くディップスのバリエーションを2つ解説
大胸筋に効くディップスは通常のものと体勢を変えたものの2種があります。それぞれ効果の出る部位が異なるため、以下ディップス2種目について解説します。
- ディップス
- L字ディップス(ジロンダディップス)
基本的な動きはどちらも同じですが、刺激のいく部分が異なります。 同じ刺激に筋肉が慣れてしまわないよう両方メニューに組み入れるのもアリです。
鍛えたい大胸筋の部位によってどちらをメインでやるか決めてみてください。
【種類1】ディップス
ディップスは、平行棒を使って行います。通常のディップスは、体を上に持ち上げる動きが強く、大胸筋下部に刺激がいきやすくなっています。
体を前側に倒すよう角度を変えるとさらに負荷がかかるので効果的です。
<ディップスのやり方>
- 平行棒を両手で掴む
- ひじを真っ直ぐに体を浮かしてバランスをとる
- やや前傾姿勢になり、足は軽く曲げる
- ゆっくり息を吐きながらひじを90度くらいに曲げる
- 限界まで曲がったら息を吸いながら上体を戻す
ディップスを大胸筋に効かせるコツは上体の傾きです。上体が真っ直ぐだと上腕三頭筋に。逆に角度をつけて前傾することで大胸筋に効きます。
大胸筋をしっかり刺激するためには、上体を前傾させて負荷をかけましょう。
【種類2】L字ディップス
L字ディップスは、大胸筋上部をガッツリ鍛えるトレーニングで、別名ジロンダディップスとも呼ばれています。太ももを上げて前にだし、上体と足でL字を描くようなポーズをとります。
L字体勢のままディップスをするので重心が前方に傾き、大胸筋上部へ負荷が高まります。
<L字ディップスのやり方>
- 平行棒を両手で掴む
- ひじを真っ直ぐに体を浮かしてバランスをとる
- ひざを曲げて太ももを前に上げる
- ゆっくり息を吐きながらひじを90度くらいに曲げる
- 限界まで曲がったら息を吸いながら上体を戻す
足を曲げて前に出すセットポーズ以外は、通常のディップスと同じ動きです。 動きは似ていますが、少しポーズを変えただけで負荷のかかり具合が変わります。
最初のうちは無理のない回数で続けて、徐々に増やすようにしてください。
【効果アップ】ディップスを大胸筋へ効かすためのポイント6つ
ディップスが大胸筋に効果的であることはお分かりいただけたと思います。ここでは、さらに大胸筋に負荷を与える6つのポイントをお伝えします。
- 体は前傾姿勢にする
- 脇の角度は30度前後に保つ
- 腕は伸ばす
- 呼吸を意識する
- 重りをつける
- 体の筋肉を強化しておく
上半身を広範囲で鍛えられるディップスは、ポイントを押さえることで大胸筋メインのトレーニングに変わります。
以下の解説は要チェックです。
【ポイント1】体は前傾姿勢にする
先ほどもお話しした通り、ディップスで重要な基本ポーズは前傾姿勢です。前屈みになることで、上腕に力が逃げず大胸筋を中心的に鍛えられます。
トレーニングがツラく感じるとき、誰しも楽な姿勢をとりたくなります。 背筋を真っ直ぐにすると重心が体の中心になり、負荷が減るので楽に感じやすいです。
ただし、真っ直ぐな姿勢は大胸筋だけでなく上腕の筋肉も使っているので効果は半減すると思ってください。ディップスで大胸筋を鍛えるなら前傾姿勢が鉄板です。
【ポイント2】脇の角度は30度前後に保つ
脇の角度がせますぎると大胸筋へ効きません。
せまい角度で上下運動をすると、大胸筋よりも肩関節の動きになってしまいます。肩関節の収縮が強くなるため、大胸筋よりも上腕を鍛えてしまうハメに。
大胸筋へしっかり効かせたいときは、無理のない範囲でおよそ30度以上を目安に脇を閉めすぎないように心がけましょう。
【ポイント3】腕は伸ばす
腕が伸びると胸がはり、大胸筋に刺激がいきやすくなります。
ディップスでは、上体を下げるのに加え、上げたときの動きも重要です。 上体が持ち上がったことに満足して、腕が伸びてないと効果が得られません。最後までフォームを乱さずに、腕を真っすぐ伸ばしましょう。
ただし無理は禁物。ゆっくりでも大丈夫です。 最初は回数を多くするよりも、正しいフォームで繰り返し行いましょう。
【ポイント4】呼吸を意識する
ディップスは、高負荷トレーニングのため油断したら呼吸を忘れがちです。
呼吸の効果は、動きにリズムをつけるだけではありません。体に酸素を巡らせて筋肉を活性化させる手助けもしています。
筋肉が動くために必要なエネルギーは酸素の力を借りて作られています。酸素が足りないと筋肉は最大限の力を発揮できません。呼吸で十分な酸素を補給しましょう。
【ポイント5】重りをつける
重りを追加することで、より負荷を高められます。
重りを腰からぶら下げる形でつけることで、ダンベルひとつでもかなり負荷を感じられます。
重要なのは、無理をして急に負荷を上げすぎないことです。急に上げると、腰や肩などさまざまな部位を痛めます。 負荷が物足りなくなったら、徐々に負荷を高めていきましょう。
【ポイント6】体の筋肉を強化しておく
体の筋肉を鍛えて基礎体力を向上させると、体勢をキープしやすくなるので、ディップスの効果を高められます。
ディップスは、体のフォームによって効果の出る部位が変わります。動いている間はずっと体勢をキープしなければなりません。 体勢を維持するためには、体の筋肉を使います。
体の筋肉が弱いとトレーニングの間、同じ姿勢をキープすることが難しくなります。
ディップスで大胸筋を鍛えるなら、ほかの部位の筋肉も並行して鍛えておくとより効果が期待できますよ。
【ケガ防止】ディップスを行う際の注意点3つ
大胸筋の強化に最適なディップスですが、行う際に3つの注意点があります。
- 正しいフォームを意識する
- 入念にストレッチを行う
- 無理のない回数で行う
ケガ防止の観点で、3つとも重要なポイントです。一つずつ見ていきましょう。
【注意点1】正しいフォームを意識する
ディップスを行う際は、正しいフォームを意識して行いましょう。
間違ったフォームで回数をこなしても、効果は得られません。
鏡を見ながら行えると良いのですが、用意が難しい場合はスマートフォンを立てかけて撮影することで、フォームのセルフチェックが可能です。
【注意点2】入念にストレッチを行う
トレーニングの前は、入念にストレッチを行いましょう。
体が温まることで血流が良くなりケガのリスクも減らせるだけでなく、ストレッチにより柔軟性も向上するので、可動域が広がりパフォーマンス向上につながります。
また、トレーニング後のストレッチも重要です。入念にストレッチを行うことで、筋肉痛の軽減や、ケガの予防になりますよ。
【注意点3】無理のない回数で行う
自分のコンディションに合わせて、無理のない範囲でトレーニングを行いましょう。
早く効果を得たいからと言って、過剰なトレーニングを行うとケガにつながります。ケガをしてしまっては、トレーニングどころではありません。
特に、最初のうちは少ない回数から始め、筋肉への影響を見ながら行うことをおすすめします。慣れてきたら、徐々に回数を増やしていきましょう。
【フォームが崩れる】ディップスを器具なしで行うのは避けるべき
ディップスを器具なしで行うことは、おすすめできません。
器具なしでディップスを行うと、下記の理由でフォームが崩れやすくなります。
- 持ちにくい
- 体を支えきれない
- 床までの距離が近い
- 固定できずぐらつく
当然ながら椅子は人が座ることを前提に作られており、ディップスを行うことは想定されていません。そのため、ディップスを行う際に上記のような不具合が生じます。
フォームが乱れると、トレーニングの効果が得られないだけでなく、ケガのリスクもあります。
器具がない場合は、種目を変更しましょう。ディップスの他に、大胸筋を鍛えられるメニューは下記で紹介しているので、合わせてチェックしてみて下さい。
[blogcard url="https://retio-bodydesign.jp/columns/article/pec-jijyuu/"]
まとめ|大胸筋をディップスで鍛えるにはコツとフォームが超重要
今回は、「ディップスで大胸筋を鍛える方法」についてお伝えしてきました。
まとめると以下のとおりです。
- ディップスは大胸筋下部だけでなく上部にも効く
- 自重トレーニングのなかでもディップスは高負荷
- ディップスで大胸筋へ効果を出すためには正しいフォームが大事
ディップスは体ひとつで始められる高負荷トレーニングです。ひとりでも上半身の筋肉を安全かつ効果的に鍛えられます。
このコラムではダイエットやボディメイクに関する有益な情報を配信していますので、興味のある方は他の記事もご覧になってみてください。