「できたらカッコ良いけど、懸垂の効果って何?」
「何回できたら良いんだろう」
「懸垂できない!コツを知りたい…」
懸垂について、ざっくりと知っているけど、しっかりと理解している人は少ないです。
懸垂ができる人を見つけると思わず、見惚れてしまいます。あんな風にサクサクとできるようになりたいと思いますよね。
そこで、この記事では、
- 懸垂をすると得られる効果
- 効果的な懸垂の回数
- できない人の特徴
などについて詳しく解説していきます。
なお、筆者はプロのトレーナーであり、実際に多くの方のボディメイクを成功させてきました。
ぜひ、最後までご覧ください!
懸垂をすると得られる効果5つ
懸垂ができるようになると、特技になります。
しかし、懸垂で得られる効果はそれだけではありません。
- 筋力アップ
- 基礎代謝が上がる
- 姿勢が良くなる
- 肩こりの改善
- ボディバランスが整う
順番に紹介します。
【効果1】筋力アップ
懸垂ができるようになって得られる効果のひとつは、筋力アップです。
当たり前だと思われまるかもしれませんが、懸垂で鍛えられるのは背中の筋肉だけではありません。
主に大きくすることができるのは
- 広背筋
- 上腕筋
- 上腕二頭筋
- 上腕三頭筋
- 三角筋
です。他にも、補助で大胸筋なども鍛えられますよ。
時間がない人は、懸垂をさくっとやって上半身の筋トレをおこなうのも効果的です。
懸垂バーや懸垂マシンを買ったら、ご自宅でもできます。
【効果2】基礎代謝が上がる
筋肉全てにおいて言えることですが、筋肉量が増えると基礎代謝が上がります。
特に懸垂は、大きな筋肉である広背筋をはじめとする、上半身の筋肉を効率よく鍛えることができます。つまり、効率良く代謝をアップできるということ。
基礎代謝が上がると、太りにくく痩せやすい体になります。
【効果3】姿勢が良くなる
懸垂を行うと、背筋など後ろ側の筋肉と一緒に腹筋や体幹も鍛えることができます。
そのため、姿勢改善に効果的。
正しいフォームで懸垂をおこなうには、体幹がしっかりしているのが必須です。ただぶら下がるだけでも、体がまっすぐに伸びるので、それだけでも姿勢矯正の効果が期待できます。
【効果4】肩こりの改善
懸垂を行うと、肩周りのストレッチになります。
その結果、血流が良くなるので肩こりの改善が期待できます。
また筋肉が大きくなることで、血管が血液を効率的に循環できるように。
特に、長時間パソコンやスマホを使っている人は、肩甲骨周りが凝り固まっているので、懸垂が効果的です。
【効果5】ボディバランスが整う
筋トレを始めたばかりの人は、腹筋や腕、大胸筋などの上半身前面の筋肉ばかりを鍛えてしまいがち。
背中の筋肉を効果的に鍛える事が出来るので、上半身の後ろもバランスよく筋肉が付きます。
どこか1部位がものすごく大きくなっても、全然鍛えられていなくてもアンバランスな体になってしまいますよね。
懸垂でボディバランスを整えて、理想の体を手に入れましょう。
懸垂の回数
懸垂は、10回を3セットが目安です。
1回できるかも怪しいと不安に思われるかもしれませんが、安心してください。
最初はできない人も、多く見受けられます。徐々に懸垂に必要な筋肉を増やすことで、できるようになります。
ちなみに、筋力がある人は平均で13~17回と言われているので、ぜひ目指してみてくださいね。
懸垂ができない人の特徴3つ
頑張っているのに、懸垂が全然できないという方は、これから紹介する特徴に当てはまっているかもしれません。
懸垂ができない人の特徴は3つです。
- 体重が重い
- 筋力がない
- 正しいフォームでできていない
どれか1つでも当てはまっていたら、現時点で懸垂はできません。
しかし、当てはまっているものを改善することによって、必ずできるようになります。
>>【プロのトレーナー直伝】懸垂ができない5つの理由と攻略するための筋トレ
正しい懸垂のフォーム
懸垂は、かつて学校の体力テストの1種目でした。
しかし、1999年にできない人が多いという理由で廃止されています。そのため、懸垂は私たちに身近なトレーニング方法とも言えますね。
しかし、懸垂はバーを掴んで上がり下がりするだけと思っているなら、間違いです。
正しいフォームで行わないと、効率的に筋肉が鍛えられないだけではなく、怪我の原因にもなります。
ここで懸垂のフォームを再確認していきましょう!
<やり方>
- 手のひらが自分に向くようにバーを握る(手幅は肩幅と同じ)
- 上腕二頭筋を意識しながら、顎がバーと同じ高さになるまで体を持ち上げる
- トップに来たら、上体を少しだけキープ
- ゆっくりと肘を伸ばしきらない程度まで下げていく
- この動作を10回繰り返す
トレーニングの目安は10回3セットです。
インターバルを30秒〜1分入れましょう。
長すぎると筋肉がおやすみモードに入るので要注意。
<トレーニングのコツ>
- 体を手首の力で持ち上げない
- 持ち上げる時に肩甲骨を寄せる
- バーを胸に引きつけるイメージで行う
一気に下げてしまうと、肘や肩を痛めてしまいます。
ゆっくり下げるようにしてください。
【トレーナー直伝】正しい懸垂の筋トレ方法と筋肉をつけるために意識すること9選
懸垂を効果的にするコツ3つ
懸垂をするときのポイントは、無理をしないことです。徐々にできることを増やしていってくださいね。
懸垂を効果的におこなうコツを3つ紹介します。
- トレーニンググローブを着用
- 肩甲骨を下げて胸を張る
- 無理をして顎をバーにつけない
順番に説明します。
【コツ1】トレーニンググローブを着用
マメや怪我防止のために、トレーニンググローブを着用しましょう。特に、初心者の方にはおすすめです。
懸垂をおこなうときは、握力が必要です。鍛え始めたばかりだと、先に握力がなくなってしまってバーから手を離してしまうことも。
それを防いでくれるのが、トレーニンググローブです。
滑り止めがついているので、しっかりとバーを掴むことができます。
懸垂だけでなく、高負荷のトレーニング時は、ぜひトレーニンググローブを使ってくださいね。
【コツ2】肩甲骨を下げて胸を張る
肩甲骨を中央に寄せて下げ、胸を張ることを意識して懸垂をおこないましょう。
言葉でいうと簡単そうですが、これがなかなか難しいんです。
背中を鍛える種目でも同じですが、肩を上げずに肩甲骨を寄せて下げることで、効果的に背中の筋肉を鍛えることができます。
肩が上がってしまうと、腕の筋肉ばかりを使ってしまうので注意しましょう。
フォームを確認するときに、肩が上がっていないか確認してみてください。
初心者の方は、肩甲骨がちゃんと使えているか分からないと思うので、懸垂をおこなう前に、両手を上に伸ばし、引く動作をおこなってみましょう。
まずは肩甲骨を動かせるようになることが、正しい懸垂をおこなう上で重要です。
【コツ3】無理をして顎をバーにつけない
「バーに顎をつける」と書いていることが多いですが、無理に行う必要はありません。
顎をつけることより重要なのは、肩甲骨が寄り、胸を張った状態で懸垂をおこなうことです。
初心者は、胸をバーにつけるイメージの方が、肩甲骨を寄せやすいです。
顎を付けようとして腕に力が入ると、上腕二頭筋を鍛えることになります。
背中の筋肉をしっかりと鍛えたいのであれば、胸を意識しましょう。1番大切なのは、正しいフォームでおこなうことです。
懸垂するときの7つの注意点
懸垂をするときの注意点を7つ紹介します。
効果的に懸垂をおこなうことも目的ですが、怪我をしないことが1番重要です。
怪我をしてしまうと、長期間筋トレができなくなってしまうので、必ず注意点を守ってくださいね。
- 回数よりフォームを意識する
- 初心者は徐々に難易度を上げていく
- 強く握りすぎない
- 呼吸を意識する
- 上半身の筋肉を鍛える
- 反動を使わない
- 毎日やらない
順番に説明します。
【注意点1】回数よりフォームを意識する
回数よりフォームを意識しましょう。
たまにテレビなどで反動を使って、素早い動作で何回も懸垂をすることがありますよね。実は、筋肉を鍛えたいと思ってやるのであれば、良くありません。
正しいフォームでゆっくりと行った方が、効果的に筋肉を鍛えることができます。
また、間違ったフォームで回数をこなすと、怪我の原因にも。
回数よりフォームを意識しましょう。また、慣れてくると自己流になりがちなので、定期的にフォームを見直すのがおすすめです。
【注意点2】初心者は徐々に難易度を上げていく
最初から「懸垂10回を3セット」などと、高すぎる目標を掲げるのはやめましょう。
斜め懸垂からネガティブ懸垂など、徐々に難易度を上げていくのがおすすめです。
理由は3つ
- できないとモチベーションが下がる
- 反動を使いやすい
- 怪我をしやすい
です。
徐々に難易度をあげることにより、適切な負荷でおこなえるのでフォームを意識しておこなう余裕もあります。
焦らず、着実に進化していきましょう!
【注意点3】強く握りすぎない
バーを強く握らないようにしましょう。
理由は、腕を使って体を引き上げてしまうので、広背筋をうまく鍛えることができないからです。
握るというより、支えているだけ、というイメージでグリップを握ると覚えておいてくださいね。
【注意点4】呼吸を意識する
筋トレ中、呼吸を止めがちですよね。
正しい呼吸法を身につけると、筋トレの効果もアップするのでぜひ覚えてください。
懸垂では、体を持ち上げるときに息を吐き、下ろすときに息を吸います。
慣れるまでは大変ですが、ぜひ意識して行なってくださいね。
【注意点5】上半身の筋肉を鍛える
上半身の筋肉を鍛えるのも、懸垂をおこなうためには必要です。
懸垂をするうえで、必要な筋肉は広背筋だけではありません。上腕二頭筋なども、しっかりと鍛える必要があります。
しかし、鍛える順番は注意しましょう。
たとえば、同じ日に上半身の筋トレをおこなうのであれば、大きい筋肉から小さい筋肉を鍛えていくようにしてください。
特に、上腕二頭筋は最後にしてくださいね。
理由は、先に鍛えてしまうと疲れてしまい、懸垂のときに100%の力を発揮できないからです。
順番を考えながら、上半身の筋肉を鍛えていきましょう。
【注意点6】反動を使わない
疲れてくると反動を使ってしまうことが多いですよね。
本来鍛えたい筋肉とは異なる部位に力が入ってしまい、筋トレの効果が半減してしまいます。また反動を使っての筋トレは、フォームが乱れます。
怪我にも繋がるので、やめましょう。
重要なのは筋肉をしっかりと収縮、伸張させることです。
ただし、最初はどうしても反動を使うこともあると思います。
徐々に減らしていき、最終的には反動を使わないで懸垂ができることを目標にしてください。
【注意点7】毎日やらない
毎日同じ部位を鍛えるのは逆効果。筋肉を大きくするためにも必ず休息日が必要です。
筋肉の成長の仕方を簡単に説明しますね。
- 筋トレによって筋肉がダメージを負う
- 休養により筋肉に栄養分が溜め込まれる
- 同じトレーニングじゃダメージを負わない筋肉ができる
- さらに負荷を増やしてダメージを負わせる
- 休養して筋肉に栄養分が溜め込まれる
- 同じトレーニングでも余裕な身体ができる
を繰り返しています。これを超回復と呼びます。
筋肉痛がまだあるのであれば、トレーニング日だろうとその筋肉は鍛えない方が良いでしょう。
筋肉によって休ませなくてはいけない期間が異なります。
大胸筋は72時間必要と言われているので、次のトレーニングまで3日は開けるようにしましょう。
筋肉を大きくしたい人も、ダイエット目的の人も、毎日懸垂はしないでくださいね。
まとめ
この記事では、懸垂をおこなうことで得られる効果と、コツをお伝えしました。
まとめると、
- 懸垂をおこなうと肩こり、姿勢の改善が期待できる
- 体重が重すぎたり、筋力が無さすぎたりすると懸垂はできない
- 懸垂の平均回数は18才以上で8回
毎日おこなわない
懸垂は、上半身の筋肉を効果的に鍛えてくれます。
しかし、やりすぎたり、フォームが間違ったりしていると怪我をする恐れも。
特に、手首を痛めやすいので注意しましょう。
1人だとやり方が分からないという方は、パーソナルトレーナーに相談するのも1つの手段です。
知識も経験も豊富なので、懸垂だけではなく、あなたの理想の体に近づくことができます。
このコラムではダイエットやボディメイクに関する有益な情報を配信していますので、興味のある方は他の記事もご覧になってみてください。