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【プロのトレーナーが解説】筋トレで筋肉痛が起こる理由と痛みを軽減・予防するための方法
「筋トレをして筋肉痛になるのはなんで?」
「筋肉痛がある時に、トレーニングをしても良いの?」
「筋肉痛にならないと、筋トレしても意味ないの?」
あなたはこんな疑問を持っていませんか?
筋トレをしていると、筋肉痛に悩まされますよね。特に、始めたばかりは歩くのも大変な痛みに襲われることもあるでしょう。
多少の痛みであれば、ダイエット効果を求めて筋肉痛がありながらも、筋トレを続けている方が多いのではないでしょうか。
結論から言うと、筋肉痛の時に筋トレを行うのは控えましょう。また、筋肉痛の有無で筋トレやダイエット効果の判断はできません。
筋トレと筋肉痛の関係性に関して、誤解されている方も多く、誤った知識でトレーニングを行っている方も多くいるはずです。
この記事では、
- 筋肉痛の時に筋トレを控えた方が良い理由
- 筋肉痛に対する考え方
- 筋トレと筋肉痛における勘違い筋肉痛の予防や軽くする方法
などを、詳しく解説しています。
なお、筆者はプロのトレーナーで、実際に多くの人にトレーニング指導をしてきました。
筋トレと筋肉痛に関する情報を分かりやすくお届けしていきますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
筋肉痛のときに筋トレをすると逆効果
結論からお伝えすると、筋肉痛の症状がある時に筋トレを行うのは控えましょう。
筋肉痛になることで、トレーニングの効果が出ていると考える方もいるかもしれません。
しかし、筋肉痛は筋の炎症から起こる、ダメージによる痛みです。痛みを抱えたままトレーニングすることでケガにつながりますので、筋肉痛のときに筋トレを行うことはむしろ逆効果だと言えるでしょう。
ここからは筋肉痛の仕組みについて、順番に解説していきます。
- 筋肉痛になるメカニズム
- 筋肉痛になりやすい動作
- 筋肉痛は2種類ある
1. 筋肉痛になるメカニズム
筋肉痛になるメカニズムですが、医学的にはまだ解明されていません。
筋肉痛とは、トレーニングやスポーツなどの運動によって生じる筋肉の痛みです。
現状では、運動による筋繊維の損傷を修復する際に、炎症がおこり痛みを引き起こす説が有力視されています。
日常生活において、普段は使用しない筋肉を使ったり、重いものを持つなど体に強い負荷がかかることもあるでしょう。
すると、筋肉を構成している筋繊維に傷ができ、その傷を修復する過程で炎症が起こって痛みが生じるのではと考えられています。
2. 筋肉痛になりやすい動作
筋肉痛は、筋肉が伸びる動きを繰り返す際になりやすいと言われています。日常生活でみていくと、重いものを下ろしたり、階段を下りたりする動作です。
これらの動作は筋繊維に負荷がかかり、筋肉が損傷することで筋肉痛を引き起こすのです。
3. 筋トレによる筋肉痛は2種類ある
筋肉痛になるタイミングが遅くなるのは、単純にトレーニングの強度の問題だと考えられます。
筋トレによる筋肉痛は、2種類。
- 即発性筋肉痛
- 遅発性筋肉痛
順番に説明します。
【種類1】即発性筋肉痛
即発性筋肉痛とは、筋トレなどのトレーニングをした当日に感じる筋肉痛のことです。
すぐに痛みを実感しやすい筋肉痛には2種類あります。
1つは、トレーニングによって筋肉や筋膜が断裂して感じる痛みで、腫れやうっ血が伴います。
これは怪我なので、病院にいきましょう。
もう1つは、筋トレによって疲労が溜まって発生する痛みです。
筋トレ後、達成感はあるものの、痛みや重さ、だるさを感じることがありますよね。
温かいお風呂に入りながら、マッサージするのがおすすめです。
【種類2】遅発性筋肉痛
遅発性筋肉痛とは、筋トレをした当日ではなく、次の日や翌々日に発生する筋肉痛のこと。
一般的に筋肉痛と言われるのは、こちらです。
筋トレによって、筋繊維などが損傷し、炎症が起こります。
しかし、筋肉には神経がないため痛みを感じることがありません。炎症が広がり、神経に伝わることによって痛みを感じ始めます。
これが、筋肉痛が筋トレの翌日または翌々日に起こる理由です。
筋肉痛になったら筋トレを休むべき5つの理由
筋肉痛になったら筋トレを休むべき理由を、5つ紹介します。
- 超回復ができない
- 可動域が狭くなる
- 怪我をするリスクが高まる
- オーバーワークになる
- 効率的に筋トレができない
順番に説明します。
【理由1】超回復ができない
筋肉痛のときに筋トレをすると、筋肉を休められないので超回復ができません。つまり、筋肉が成長できないということです。
筋肉が成長する仕組みは、以下の通りです
- 筋トレによって筋肉がダメージを負う
- 休養により筋肉に栄養分が溜め込まれる
- 同じトレーニングじゃダメージを負わない筋肉ができる
- さらに負荷を増やしてダメージを負わせる
- 休養して筋肉に栄養分が溜め込まれる
- 同じトレーニングでも余裕な体ができる
これが繰り返されることによって、筋肉がどんどん成長していき、この現象を「超回復」と呼びます。
例えば、指を怪我したら、なるべく休ませて早く治そうとしますよね。これと同じことが筋肉にも必要です。
毎日、同じ部位を鍛えると回復する時間がないので、逆効果になってしまいます。
【理由2】可動域が狭くなる
筋肉痛があると、筋肉を伸ばしたり縮めたりする時に痛みが生じます。
そのため、筋肉の可動域が狭くなります。普段の筋トレでできる可動域まで動かさなければ、鍛えても効果は半減してしまうでしょう。
せっかく時間をとってトレーニングを行うのであれば、最大限の効果を発揮したいはずなので、これは大きなデメリットです。
【理由3】怪我をするリスクが高まる
筋肉痛があるときに筋トレをすると、怪我をする可能性が高まります。
筋肉痛で筋肉が炎症を起こしているときに、休まずに筋トレを続けていると、痛みが強くなることもあるでしょう。
さらに、無意識のうちに痛みがある部位をかばいます。
その結果、フォームが乱れて怪我をしてしまう危険性が上がります。
少しでも痛みを感じたら、体を休ませてあげましょう。
休むことで筋肉は大きくなります。筋肉痛が治るまで休んでも、筋肉が減ったりしないので安心してくださいね。
【理由4】オーバーワークになる
筋肉痛なのに、筋トレを続けているとオーバーワークになってしまいます。
オーバーワークは、1回のトレーニングではなりません。毎日、過度なトレーニングを続けることによって疲労が蓄積してしまい、回復する力が追いつかなくなったときに起こります。
オーバーワークし続けると、
- 筋力が少なくなる
- パンプアップしない
- やる気が起きない
など、肉体にも精神にも症状が出るように。たまに気分をあげようと、さらに筋トレを行ってしまう人もいますが逆効果。
日常生活にも支障が出てしまうので、しっかりと休むようにしてください。
【理由5】効率的に筋トレができない
筋肉痛があるのに筋トレをしても、痛みで力が出せません。
筋肉痛があるということは、筋肉が傷つき炎症を起こしている状態であるということ。そのような状態で筋トレを行なっても、最大筋力を発揮することはできませんよね。
筋肉痛があるときは、普段の負荷を持ち上げることも困難です。
筋肉を増やしたいのであれば、いつも、またはそれ以上の負荷を扱わなくてはいけません。
しっかりと回復を待ちましょう。それが筋肉増加のもっとも効率の良い方法です。
筋トレやダイエットの成果は筋肉痛で判断できない
筋肉痛の有無で、筋トレやダイエットの成果を判断することはできません。
なぜなら、正しいフォームで適切な負荷をかけながらトレーニングすることで、次第に筋肉痛が発生しにくくなるからです。
もちろんこの場合も、しっかり筋肉は鍛えられています。また、トレーニングの負荷が軽すぎる場合も、筋肉痛にならないことがあります。
ですので、筋肉痛がおきないからと言って、トレーニングの負荷を無理に増やしたりしないようにしましょう。
筋肉痛を予防する方法4選
筋肉痛を予防する方法を4つ紹介します。
- 筋トレ前後にストレッチする
- 筋トレ前に栄養補給をする
- タンパク質をしっかりと摂取する
- BCAAを摂取する
順番にみていきましょう。
【方法1】筋トレ前後にストレッチする
筋トレ前後にストレッチを行いましょう。
筋肉が温まっていないのに、急に筋トレを始めてしまうと、筋肉が緊張状態になります。
その結果、筋繊維がダメージを受けやすくなります。
筋トレ前は、ラジオ体操のような動的ストレッチが、筋トレ後は筋肉をしっかりと伸ばせる静的ストレッチがおすすめです。
こちらの記事で筋肉ごとにおすすめなストレッチを紹介していますので、読んでみてくださいね!
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【方法2】運動前に栄養補給をする
筋トレなど運動をする前は、栄養補給をしましょう。
運動中も、エネルギーを消費し続けるからです。
なお、主に必要とされる栄養素は炭水化物で、特に効率的に摂取できるのがバナナ。
体内へ吸収されるまでの時間が早いため、栄養補給に最適。筋トレ前後で1~2本摂取するといいでしょう。
詳しくはこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください!
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【方法3】タンパク質をしっかりと摂取する
タンパク質は、筋肉を作るために必須な栄養素です。
休息期間中にも、タンパク質をしっかり摂取することで筋肉痛の回復が早くなります。そのためには1日に体重×2〜3gの量を摂らなくてはいけません。
また、分割することにより血中のアミノ酸濃度の高さを維持できるため、複数回に分けて摂取することをおすすめします。
少なくとも筋トレ後30分以内に、必ず摂取しましょう。
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【方法4】BCAAを摂取する
簡単に説明してしまうと、BCAAは「筋肉の素」である以下3つの分岐鎖アミノ酸のことです。
- バリン
- ロイシン
- イソロイシン
ちなみに、必須アミノ酸は人間の体内で生成することができません。
食事やBCAAサプリからの摂取が必須。
BCAAを摂取することで得られる効果は、次のようになります。
- 筋肉の合成を促進する
- 筋肉の分解を抑える
- 運動中の筋持久力が上がる
- 筋疲労・筋肉痛の軽減
筋肉痛の軽減だけではなく、筋肉を減少させにくくなり、筋トレの効果を向上させます。
大塚製薬によると、BCAAを運動前30分前〜運動中に2,000mg以上摂取することが、効率的に作用するために必要であると述べられています。
BCAAについて、さらに詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
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筋肉痛を軽くする方法2選
続いては、筋肉痛が生じた後に痛みを和らげる、2つの方法を紹介していきます。
- お風呂に浸かる
- 睡眠をしっかりとる
完全に痛みをなくすことはできませんが、意識して行うことで筋肉痛を柔らげる効果が期待できますよ。
【方法1】お風呂に浸かる
お風呂に入って体を温めることにより、血液の巡りがよくなります。
その結果、疲労物質が血液に乗って流れ出ます。
リラックスしながら、ゆったりとお風呂に浸かると、より効果的ですよ。
湯船に浸かるのも、筋トレと同様に習慣化させてくださいね。
【方法2】睡眠をしっかりとる
筋トレの当日は、昼寝ができると理想的です。
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、摂取した栄養を材料として、筋肉を修復・成長させてくれます。
「寝る子は育つ」と言いますよね。これは子供だけでなく、筋肉にも当てはまります。
6〜8時間眠ることも大切ですが、1番重要なのは睡眠の質です。
筋肉痛があっても筋トレを継続する2つの方法
基本的に筋肉痛がある時は、筋トレを控えるべきです。しかし、中には少しでもダイエットするために、トレーニングを続けたいと考える方もいるでしょう。
そんな方のために、筋肉痛があってもケガのリスクを最小限にとどめながら行う方法をご紹介します。
- 筋肉痛がない部位を鍛える
- 負荷を下げる
順番に見ていきましょう。
【方法1】筋肉痛がない部位を鍛える
同じ部位を毎日鍛えるのではなく、筋肉痛がない部位を鍛えるのも1つの方法です。
痛みがあるままトレーニングを行うと、ケガのリスクがありますが痛みがない部位であれば筋トレを続けても問題ありません。
日によって鍛える部位を変えることで、毎日トレーニングを継続できます。
今日は上半身を鍛える日、明日は下半身を鍛える日など部位毎に曜日を変えることで、筋肉痛があっても筋トレを行えますよ。
【方法2】負荷を下げる
トレーニングの負荷を下げることで、結果的に筋トレを続けられます。
筋肉痛が起きなければトレーニングを継続できるので、回数や負荷を調整するという考え方です。
普段より筋トレの回数を減らすだけでも、負荷を下げられるので、筋肉痛の痛みも少なくなる可能性があります。
筋肉痛と筋トレに関するQ&A 3選
筋肉痛と筋トレの関係性に関しては、誤った情報を鵜呑みにしているケースが見られます。
ここからは、筋肉痛と筋トレやダイエットに関連した、よくある疑問をQ&A形式で回答していきます。
Q1. 多少の筋肉痛や治りかけの状態であれば筋トレを再開しても良い?
A. 多少の筋肉痛であっても、痛みがある場合は筋トレを控えましょう。
筋肉痛は炎症ですので、トレーニングを続けることでケガのリスクがあります。筋トレを続けたい場合は、筋肉痛の痛みがない部位で行いましょう。
Q2. 筋トレをして筋肉痛になったらプロテインを飲めば治る?
A. プロテインを飲んでも、筋肉痛は治りません。
そもそもプロテインは、あくまで栄養摂取を目的としているもので、治療薬ではありません。プロテインを摂取することで、回復を助けることはできても、筋肉痛自体を治すことはできないので注意が必要です。
Q3. 筋肉痛のときにダイエットは続けても平気?
A. 筋肉痛がある場合は、本格的なトレーニングでなくダイエット効果を目的とした運動であっても、控えた方が良いでしょう。
痛みを抱えたまま行っても、ダイエット効果が高いトレーニングは行えません。痛みをかばうことで間違った体の使い方をしてしまい、ケガにつながることが考えられます。
筋肉痛になったら筋トレは控えて体のケアを行う
この記事では、筋トレをして筋肉痛になる理由と注意点・対策方法を紹介しました。
まとめると、下記の通りです。
- 筋肉痛がある時は筋トレを控える
- 筋トレやダイエット効果は筋肉痛で判断できない
- 生活習慣の見直しにより筋肉痛の予防や回復を促進できる
筋肉痛がある時は、ケガのリスクを考慮して筋トレは控えましょう。トレーニングを続けたい場合は、筋肉痛がない部位であれば可能です。
また、毎日鍛えないと筋肉は大きくならないと思うのも誤りです。しっかりと休ませることで、超回復を行えます。
筋トレやダイエット効果は、筋肉痛の有無で判断することはできません。鍛えた達成感を得られるからといって、筋肉痛になるまでトレーニングをするのは控えましょう。
過度なトレーニングはケガのリスクを伴うので、ダイエットどころではなくなってしまいます。
筋肉痛にならなくても、筋肉はしっかりと鍛えられています。
きちんと鍛えられているか不安な人は、パーソナルトレーニングを利用するのも良いでしょう。
正しいフォームで鍛えられるので、特に初心者の方にはおすすめです。
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